1.焼香卓の一、二歩手前で一揖(軽くおじぎ)する
2.香炉の直前にすすむ
3.お香を一回だけつまみ、香炉に入れる
4.合掌…… 礼拝……
5.一、二歩下がって一揖する
いただいたり、お香を何回もくべたりはしません
お参りしていると、「この戒名なんと読むのですか?」と尋ねられることがあります。
浄土真宗では戒名を用いません。戒名とは厳しい戒律を守って自分の力で修業した人に与えられます。浄土真宗では自分の力で励む行や戒律を必要としませんので戒名と言わず「法名」といいます。
よくある質問をまとめてみました。
●釋という字は?
→お釈迦さまの弟子になられたということで使っています。
●文字の数は?
→すべて二字と決まっています。
●どうしたらもらえるのですか?
→帰敬式(おかみそり)を受けたときにいただけます。帰敬式は浄土真宗の門徒としての自覚を新たにする儀式です。
●帰敬式はいつどこで?
→本願寺でほぼ毎日行われています。
●生前、帰敬式を受けられずに亡くなった場合は?
→葬儀の時、手次寺の住職からうけることになります。
※その他詳しくは住職までお尋ね下さい。
「私の家はお西」「私はお東です」…お参り先でよく聞く会話です。そこで「浄土真宗には十の派がありますよ」と言いますと「えっそんなに!」と驚かれることがあります。浄土真宗には「真宗十派」といって以下の通り十の派と本山があります。
浄土真宗本願寺派 | 西本願寺 | 京都市下京区堀川通花屋町下ル |
真宗大谷派 | 東本願寺 | 京都市下京区烏丸通七条上ル |
真宗高田派 | 専修寺 | 三重県津市一身田町2819 |
真宗仏光寺派 | 仏光寺 | 京都市下京区高倉通仏光寺下ル新開町397 |
真宗興正派 | 興正寺 | 京都市下京区堀川通七条上ル |
真宗木辺派 | 錦織寺 | 滋賀県野洲市木部826 |
真宗出雲路派 | 毫摂寺 | 福井県越前市清水頭町2-9 |
真宗誠照寺派 | 誠照寺 | 福井県鯖江市本町3丁目2ー38 |
真宗三門徒派 | 専照寺 | 福井県福井市みのり2丁目3ー7 |
真宗山元派 | 證誠寺 | 福井県鯖江市横越町第13号43 |
このように京都、福井にそれぞれ四派の本山。滋賀、三重にそれぞれ一派の本山があります。歴史等について詳しくはhttp://www.shin.gr.jp/main.htmlをご覧ください。春の陽射しのもと、本山巡りをされてはいかがでしょうか。
なお、本願寺は11代の顕如上人の時代までは一つでしたが、12代目から東西本願寺にわかれました。同じ頃、本誓寺も東西にわかれたといわれています。
参り先で「これまでお仏壇のことは祖父と祖母まかせで、私にはさっぱり…」という声をよく聞きます。そこで数回にわたってお仏壇のお飾りの基本的なことを紹介してみます。
まずお仏壇の中心は、ご本尊・阿弥陀さまです。決して私たちのご先祖ではありません。これだけは間違わないでくださいね。
さて、お飾りの基本となるものは「こう・げ・とう」です。なんのことかわかりますか? 漢字で書けば「香・華・灯」。お香、仏華、ロウソクの三つを指します。この三つを載せておく台を前卓(まえじょく)といいます。写真をご覧下さい。
このように香炉、花瓶、ロウソク立てを一つずつ置くお飾りを三具足(みつぐそく)といい、花瓶一対、ロウソク立て一対、香炉の置き方を五具足といいます。三具足は毎日のお飾りで、五具足はご法事のときなどのお飾りです。
ただし、ご家庭のお仏壇の大きさによって五具足(ごぐそく)が置けないこともありますので、その場合は三具足でのお飾りでOKです。さて「香華灯」について、それぞれ作法がありますので、次回に紹介いたします。
それではまず「香、華、灯」の中から、「香」についてです。
三具足のお飾りの中で、ロウソク立てと花瓶の間に置くが香炉です。イラストのように土香炉と呼ばれる陶磁器製の香炉には足が3つありますので、その1つが前になるように置きます。そして中にはお線香を入れるのですが、よくある質問は「お線香は立てるのですか? ねかせて置くのですか?」という質問です。浄土真宗本願寺派ではお線香は、数本に折ってねかせておきます。また、中に火だねを入れて行うお焼香の作法については「よくある質問」の第一回をご覧ください。
ただし「お香」について、こうした作法だけが大切なのではありません。「お香をかぐことによって清らかなお浄土を想い、さらには、誰かれと差別することなくゆきわたるお香の薫りから、如来さまのわけへだてなく注いで下さるお慈悲の心にも触れさせていただきましょう」(仏事のイロハより)も大切なことです。
今回は「香・華・灯」の「華=仏華」についてです。
ご本山の本堂にお参りすると、まず「きれいやな~」と思うのが仏華です。中でもご正忌報恩講の時の仏華はとても立派で、まさに「如来さまのお徳を讃え、そのご恩に感謝する気持ちのあらわれ」(仏事のイロハより)を感じることができます。今度ご本山にお参りされた時にはぜひ、仏華に注目してみてください。
さて、ご家庭のお仏壇の仏華ですが、私のお寺でも門徒さんが先生になり仏華講習会を行っています。その時に「お供えする花の種類って決まってるんですか?」と、質問されることがあります。仏華の種類に特に決まりはなく、四季折々の美しいお花を供えていただければOKです。
ただ、仏華にふさわしくない花として造花、毒やトゲのある花などは不向きとされています。日ごろからきれいなお花をお供えするよう心がけてくださいね。
ご意見、ご質問、メッセージ等々お気軽にお問い合わせください。